3.「いのちの授業」ハンセン病を通して〜 の取り組み
(1)平成17年度のテーマは「ハンセン病」
いのちの授業は「いのち」「生きる」「人権」をキーワードにして、自分の夢や生き方を考える学習として取り組んでいます。平成16年度から学校全体で行っています。計画や提案は主に「生教育部会」がしています。
いのちの授業2年目の今年の試みとして、生徒が主体的に関わる事と保護者への参加の呼びかけを行いました。生徒が実際に見学に行き、講師と出会い、直接思いを聴いたことを他の生徒達へ発信することの意義は大きいと思ったからです。また、保護者と連携を取りあうことは、いのちの授業が今後しっかり根付くための支えとなると考えました。
今年度はずっと気になっていた「ハンセン病」をテーマにしました。生徒のほとんどがハンセン病を知りません。そんな中、阿部さんの生き方から、学んでいくことになりました。
(2)生徒の主体的な取り組みとして〜生徒会保健委員会の生徒達の活動〜
生徒会の組織の中に保健委員会があります。ハンセン病学習には、3年生の保健委員が生徒会執行部とともに活動することになりました。
夏休みには、生徒を連れて、菊池恵楓園を訪問しました。実際に阿部さんにお話を聞き、その後園内の見学をしました。
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園内見学

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阿部さんのお話
阿部さんの言葉で「ふるさとは心の中にある」と言うのが私の心に強く残りました。
(参加した生徒の感想) |
生徒達は、事前学習をしていったものの、行きのバスの中は遠足気分のようでした。しかし、園内に入ると少しずつ様子が変わってきました。阿部さんの話に懸命に耳を傾け、バスで園内をまわるときも身を乗り出して聴いている姿が見られました。そして、帰りのバスの中では、文化展の発表に向けて、まとめがあっていました。学校に戻り、部活動に参加した生徒達は、部活動の顧問へ、施設の大きさをはじめ、話をきいた感想、自分達が感じ取ったもの等、口々に「行ってよかった。」と話していたそうです。
11月の文化展では、DVDで園内の様子を映像で見せながら、報告をしていきました。
(3)保護者も一緒に
阿部さんの講演会を運営するにあたって、PTAにも協力を依頼しました。PTAの共催として、全校の保護者へ講演会の案内も広く呼びかける事ができました。
保護者の方には、ハンセン病について事前学習として、“「いのちの授業」便り”を配布しました。この便りを通して、ハンセン病の正しい知識を知らせ、入所者の思いや実態を伝えようと思いました。“「いのちの授業」便り”は、6回発行しました。
・保護者からの手紙
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「いのちの授業」便り、読ませていただきました。〜略〜
取り組みを多少耳にしていたからかもしれませんが、この取り組みの経過やその価値がしっかり伝わってきます。昨年、今年と継続的に取り組まれていることに価値があると思います。これからまだ、さらに発展的に取り組みが展開されるようですね。大変期待を寄せています。性同一性障害、ハンセン病と切り口は違いますが、いずれも人権の視点からの貴重な出会いになると思います。これらの実践が人権教育の柱となっていくことを願っています。そのためにも少しずつ教職員協働の取り組みとして広がっていくことを願っています。頑張ってください。 ◯◯の父 |
保護者より、こんな心強いお手紙をいただき、大変励みになりました。 |
・いのちの授業便り
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(4)事前学習
11月になり、保健委員会による文化展の発表をスタートに、事前学習が始まりました。主な事前学習は、次のとおりです。指導計画に沿って、学年毎に内容の検討を話し合い、進めていきました。
[1]ハンセン病に関する知識理解(溝部先生作の紙芝居を使わせていただきました。)
[2]宿泊拒否事件の真相を知る(ビデオを使用)
[3]阿部智子さんについて
全学級21学級が、担任・副担任の教師と共に、学習をすすめました。こうして、12月2日の阿部智子さんの講演会の日を迎えました。
(5)阿部智子さん講演会
当日の天気は雨、気温も上がりません。講演会会場の体育館も寒く、阿部さんと生徒達の体調を考え、朝から数台のストーブを運びこんで、会場を暖めました。
阿部さんの講演は約1時間。やさしく、穏やかな口調に生徒達、保護者、教職員は耳を傾けました。途中、すすり泣きの生徒もいました。当事者を前に、その半生を直接、聴くという体験は、心に残る出来事になったと思います。
お礼の言葉とともに、お礼の曲として3年生ブラスバンド部が「ふるさと」「七つの子」を演奏しました。普段から練習はじめの音だしで吹いている曲で、放課後になるといつもきこえてきます。阿部さんも、喜んでくれました。
生徒会代表のお礼の言葉 |
阿部智子さん |
ブラスバントの演奏 |